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物語仕立ての読み物です。ただし出てくる数字は、アポロ計画の諸元も、私の検証結果も、すべて実際の値を使っています。
1969年7月20日、静かの海。
人類が月面に降り立ったとき、着陸船を誘導していたコンピュータの性能はこうでした。
- クロック周波数 2.048MHz
- 読み書きできるメモリ 2,048ワード(16ビット幅なので、およそ4キロバイト)
- プログラムを格納する記憶 36,864ワード。しかもこれは職人が手作業で銅線を磁気コアに通して編んだもので、線がコアを通れば1、迂回すれば0を表しました
いま手元にあるスマートフォンの、何十万分の一という性能です。それで人間を月に運び、生きて連れ帰った。
私はこの話が好きです。不可能に見えることが、確率の設計で可能になった実例だからです。
そして、まったく同じことを私は相場でやろうとして、盛大に失敗しました。その話をします。
第1部:円安という宇宙で、ロケットは本当に月に着いた
まず、この宇宙の物理法則を確認しておきます。
大前提:円は弱くなり続ける。
2022年から2024年にかけて、ドル円は110円から160円まで動きました。この宇宙では、円を売って外貨を持っていれば報われる。それがこの宇宙の定数でした。
ロケットの設計図
私が組み立てたのは、こういう機械です。
週末、為替市場は閉まります。土曜と日曜、価格は止まったまま。しかし世界は動いている。月曜の朝、市場が開くと、価格は金曜の終値から少し離れた場所で始まります。これが週末の窓(ギャップ)です。
円安の宇宙なら、この窓は円安方向に開きやすいはずだ——毎週金曜に打ち上げて、月曜に着地する。それがこのロケットの飛行計画でした。
11の通貨ペアについて、ティック単位のデータと実測したスプレッドを使い、モンテカルロ法で軌道を計算しました。アポロが手計算とわずかなメモリで軌道を求めたのと同じ気持ちで、緻密に。
脱出装置と、無料の燃料
アポロには「自由帰還軌道」という思想がありました。エンジンが動かなくなっても、月の重力を使って自動的に地球へ戻ってくる軌道。失敗を前提にした設計です。
相場でこれに当たるのがゼロカットでした。どれだけ間違えても、損失は預けた額で打ち切られる。借金にはならない。
そして燃料。口座開設ボーナスという制度があります。入金せずに受け取れるクレジット。タダでもらった燃料で月を目指せる。下は有限、上は開いている。
そして、ロケットは月に着いた
2022年から2026年までのデータで飛ばすと、こうなりました。
週末の窓を取りにいく戦略(2022〜2026年)
- コスト差し引き後で、1週あたりプラス8.41ベーシスポイント
- リスクに対するリターンの効率 1.2
- 勝率 62%
効率1.2というのは、かなり良い数字です。プロの運用でも簡単には出ません。
夢、完成。この宇宙では、10万円から1億円への軌道は、確かに描けました。
第2部:無人テスト飛行 ― ここから話がおかしくなる
賢い宇宙飛行士は、有人飛行の前に必ず無人でテストします。私もそうしました。
「念のため、過去30年でも飛ばしてみるか」
テストロケット、点火。
……あれ?
高度が上がりません。というより、月が、なぜか後ろに見えます。
管制室から報告が入ります。「司令、ロケットをロスト。座標が……これ、別の宇宙です」
円高という並行宇宙の発見
データを見て、私は自分が何を見落としていたかを理解しました。
2015年。2016年。2020年。この宇宙には、円が強くなる期間が存在していた。
同じロケット、同じ軌道計算。なのに宇宙定数のほうが反転していました。月は背中側。ロケットは地球の裏側へ向かって逆噴射していました。
| 飛ばした宇宙 | 1週あたりの成績 | 判定 |
|---|---|---|
| ドル円・2022〜2026年(円安) | +8.41bp | 月に着陸 |
| ドル円・過去30年すべて | +2.1bp(統計的に有意でない) | 軌道が消える |
| ドル円・円高だった年だけ | −0.2bp | 前に進まない |
| ポンド円・全期間 | −4.2bp(統計的に有意なマイナス) | 逆方向へ加速 |
| ポンド円・円高だった年 | −12.2bp | 地球の裏へ |
30年ぜんぶを混ぜると、成績はほぼゼロになりました。どの宇宙にいるか分からなければ、月への軌道はほぼ消える。
これが、この物語のコメディの核心です。我々は、自分がいま「どの宇宙にいるか」を、打ち上げてみるまで確信できない。円安宇宙のつもりが、いつのまにか円高宇宙にワープしていた、ということが実際に起きます。
アポロ13号は、機械が故障しても生還しました。我々のロケットは、宇宙を間違えて帰ってきました。
コラム:月に行く確率と、一山当てる確率
箸休めに、確率を並べてみます。
アポロ11号の着陸について、船長は後年「成功は五分五分だと思っていた」という趣旨のことを語ったと伝えられています。NASAの工学的な見積もりは、それよりかなり高い水準でした。体感の50%を、設計で90%台まで引き上げたわけです。実際、有人での月面着陸は6回試みられて6回成功しています(13号は着陸を断念しましたが、乗員は生還しました)。
では、10万円を1億円にする確率はどうか。1,000倍です。
ここには、避けられない上限があります。
届く確率 ≦ 手元のお金 ÷ 目標の金額
10万円 ÷ 1億円 = 0.1%
1,000人が挑戦して、届くのは多くて1人。宝くじと同じ桁です。
ここが、アポロと決定的に違うところでした。NASAは確率を設計で上げました。我々には、この上限を工学で押し上げる方法がありません。
——と、ここまでが第2部の終わりです。ずいぶん暗い話に聞こえたと思います。
ここから戻します。
第3部:それでも、月への軌道はある
羅針盤は、完璧でなくてもいい
まず、宇宙を見分ける話から。
完璧な宇宙検出器は存在しません。しかし無いよりマシな羅針盤なら、いくつかあります。金利差がどちらを向いているか。中期のトレンドが出ているか。政策が転換したか。
これらは未来を教えてくれませんが、「いまどの宇宙にいるか」については、それなりに語ってくれます。宇宙飛行士の腕とは、この読みのことだと私は思っています。
そして重要なのは、間違えたときのコストを先に決めておくことです。羅針盤が外れる前提で設計する。それが自由帰還軌道の思想です。
NASAが、無料のロケットを配っている
ここが、この物語でいちばん現実的な部分です。
口座開設ボーナスという制度があります。入金せずに受け取れるクレジット。これで宇宙を間違えても、失うのはタダでもらった燃料だけです。自分の財布からは1円も出ません。
そして次の宇宙で、また打ち上げればいい。多元宇宙を、何度でも旅できます。
ただし条件は業者ごとにまったく違います。私が9社を実際に確かめたところ、利益の出金に上限がある業者と、ない業者がありました。上限があると、いくら増やしても持って帰れる額はそこで頭打ちになります。「上が開いている」という前提が崩れるので、ここは必ず確認してください(9社の出金条件を比較しました)。
神風の数学 ― 2の10乗
上が開いているとき、そこにどんな軌道が描けるのか。
2倍を10回続けると、2の10乗=1,024倍です。
10万円が1億円になるまでに必要なのは、たったの10連勝。1回ごとに全部を次に賭け続けるなら、10回で届きます。
もちろん、確率は上で書いたとおり0.1%です。誇張するつもりはありません。ただ、「1億円」という遠い数字が、実は「2倍を10回」という手の届く形に分解できるという事実は、知っておいて損はないと思います。
ちなみに私はいま、もっと控えめな軌道を実弾で飛ばしています。10万円から100万円へ。10倍です。上限は10万÷100万で10%、コストを引いた実際の見込みは6.70%、決着までの期間は中央値で80日。93%は0円で終わりますが、これはタダの燃料で飛ばしているので、失っても財布は減りません(設計の詳細はこちら)。
そして、管制塔に乗るという手もある
軌道計算を自分でやらなくてもいいのです。
ヒューストンに任せて、あなたの仕事は「月の石を持って、無事に着水すること」だけにする。いつ降りるかを決める。これはアルゴリズムには決められません。人間にしかできない判断です。
それがコピートレードという形です(当サイトの週次レポートで、実績データからプロバイダーを選んで公開しています)。
豆知識
FXをやっている人は、だいたい怪しい数珠を着けています。——当社調べ。
これは笑い話ですが、構造としては示唆的です。確率を工学で設計できない者は、代わりに手首にブレスレットを巻く。NASAは確率を50%から90%に設計しました。我々は、確率を念で上げようとしています。
成功率はパワーストーンの数に比例しません(当社調べ・標本数不明)。石を増やす前に、コストの薄い口座に移るほうが、確実に効きます。
結び
整理します。
- 正しい宇宙(追い風の吹く相場つき)にいるとき、ロケットは本当に月に着く。2022年から2024年のデータが、それを証明している。
- 問題は、自分がどの宇宙にいるかを、打ち上げてみるまで確信できないこと。30年を混ぜると軌道は消える。
- だから必要なのは2つだけ。いまどの宇宙かを読むこと。そして、宇宙を間違えてもタダの燃料で済ませること。
- 「1億円」は「2倍を10回」に分解できる。確率は0.1%だが、ゼロではない。
人類は、スマートフォンの何十万分の一の性能のコンピュータで月に行きました。それは奇跡ではなく、確率を設計した結果でした。
あなたにも同じことができます。宝くじを買うのではなく、確率を設計する。追い風を読み、脱出装置を使い、引き際を決める。
人類は月に行きました。なら、あなたの月にも、軌道はあります。
最初の打ち上げをする
宇宙を間違えても失うものがない状態を作るのが、この設計の要です。口座開設ボーナスは入金せずに受け取れるクレジットで、当サイトが9社の条件を確かめた限り、利益の出金にロット数・回数・保有時間の条件がなく、出金上限も設けていないのはBigBossでした(120日間取引がないと失効)。上限があると、いくら増やしても持ち帰れる額が頭打ちになります。
